以前、楽天モバイルの0円プラン終了について書きましたが、今回はそもそも、海外在住者が日本の携帯(SIM)を持つ理由について書きたいと思います。
現在、日本国内に住んでいる方で、海外へ日本の携帯キャリアのSIMを持って行った方が良いか検討されている方の参考になればと思います。
日本国内SIMと海外SIMの違い
海外旅行をされたことのある方であれば、わかると思いますが、日本国内の携帯キャリアと契約しているSIMを海外へ持ち出しても、キャリアの基地局(或いは契約している日本国内の基地局)がないため、当然ながらそのままでは通話も、データ通信もできません。海外で、通話や通信を行う場合は、滞在国で使用するために国内通信キャリアとの間で、海外ローミング契約を結ぶ必要があります。
海外ローミングとは
海外ローミングとは、日本のSIMが入った携帯を海外へ持って行き着信する際、日本国内基地局から海外の通信事業者へ通信が転送され、海外へ持ち出した携帯へ着信するというものです。携帯自体の設定或いは、海外ローミング契約が可能なSIM及び、海外の通信キャリアが提供する通信帯域に対応した携帯でなければ、日本国内で使用しているSIMを海外へ持ち出しても使うことはできません。
最近の携帯の多くは、ほとんどの通信帯域に対応しているため、海外ローミングに際しての通話であってもデータ通信であっても、ほとんど問題なく接続することは可能ですが、通信帯域によっては、繋がりにくい場合があるようですので、留意する必要があります。また、MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)いわゆる3大キャリア(DoCoMo、KDDI、ソフトバンク)のキャリネットワーク(基地局ネットワーク)から通信回線を借りている事業者の場合、海外ローミング非対応だったりするため、注意が必要です。
わたしが使っている楽天モバイルについては、海外ローミングに対応しているため、当地であっても問題なく利用できます。
海外在住者が日本の携帯(SIM)を持つ理由
ここからが本題ですが、なぜ海外在住者が日本の携帯(SIM)を持つ必要があるかというと端的には、日本国内で生活していると実感し辛いですが、意外と携帯のSMS認証や、電話番号(登録している携帯認証)を利用するケースが多いということです。
LINEなどであれば、海外で取得したSIMを使って、自分の携帯へ載せ替えすれば良いだけですが、日本のサービス(例えば、銀行や証券、Yahoo ID、その他携帯アプリなど)を利用している場合、日本の携帯番号しか登録できないケースがほとんどです。ちなみに海外の銀行口座へ携帯番号を登録する際に日本の携帯番号(+84を付けた携帯番号)を登録できる国・銀行も存在します。自国以外の国へ沢山の労働者を排出しているような国(フィリピンなど)の場合は、口座保有者において働いている国の携帯番号のみを持っているケースもあるため、働いている国の携帯番号を本国金融機関で登録できます。
その他、日本国内のサービスを利用し電話番号を登録する場合で、国内の自宅に固定電話があるケースもあるかと思いますが、その場合であっても、登録されている固定回線からの発番でなければ、認証できないケースもあったりするため、やはり携帯の方が融通が利くことになります。その点、楽天モバイルのRakuten Linkは、Wifi環境下でも電話アプリとして利用できるため、非常に優秀なサービスだったのですが、11月1日以降は、実質ゼロ円がなくなり、月額1078円となるため、この点は利用頻度と天秤にかける必要があります。
まとめ
日本で生活するだけであれば、あまり意識することのないSIMですが、意外とSMS認証や音声(着信)認証は多くの場面で登場します。SIMがないが故に日本のサービスが利用できないのは、かなり不便となるため、海外出国する前にどのようなサービスについて、SIMによる認証があるのか、書き出すなどして、必要有無を個別に判断し、海外へ持ち出すSIMの要否とどのキャリ・プランが良いかの検討されてはと思います。使う頻度が少ないが故に賢く利用したいものです。
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