海外で生活していると、国内の手続関係(携帯電話の登録、携帯SMSによるワンタイムパスワード等)で、日本の携帯番号が必要になったります。わたしの場合も、以前生活していた国では、利便性の観点で、日本のソフトバンクの携帯を契約し海外で使っておりました。ただ、毎月の通信料(データなし、通話のみの最低額)は、発生しておりこれも一つの固定費として割り切って使っていました。
ただ、状況が変わったのは、楽天モバイルの参入以降です。ここでは、海外で楽天モバイルを使うメリット・デメリットについて、書きたいと思います。
海外で日本の携帯電話を使うには
海外へ日本の通信キャリから提供されたSIM(eSIM含む)の入った携帯電話を使うには、当然、国際ローミングのオプションが必要になります。このオプション契約は、ほとんどの通信キャリアで提供していますが、契約時に加入していない場合もあるため、これから海外へ行く予定の方は、一度、契約内容を確認していた方が良いです。
国際ローミングとは
国際ローミングとは、日本国内からお持ちの携帯電話(SIM)宛てに発信された電話を日本国内から渡航している国の通信会社を経由して、着信するというものです。発信時はその逆に渡航先の国の通信会社を経由して日本国内の通信会社(契約キャリア)を通じて、相手先へ繋がります。このため、国際ローミング契約がない携帯の場合、そもそも、ローミング(転送)されず、繋がらないということになります。
着信料(80~95円/分)
国際ローミングについて説明しましたが、ここで問題となるのが、国際ローミング手数料は着信側で発生するというものです。日本国内での着信であれば、着信料が発生することはありませんが、国際ローミングの場合、渡航先通信会社分の手数料等が発生し、その分を着信者が負担することになります。
下記が、携帯キャリア各社の発信、着信料金です。以前までは発信よりも、着信の方が料金が高額であったため、着信があってもそのままスルーし、折り返す(発信)という方が多かったようですが、これらの料金を見ると着信の方が安くなっていますが、80~95円/分の費用が発生します。
日本と同じ感覚で電話を受けていたりすると帰国した際に大きな費用が発生しているかもしれません。
DoCoMo
音声通話 | 発信する場合(円/分) | 着信する場合(円/分) | ||
滞在国内 | 日本向け | その他の | ||
国向け | ||||
75円 | 280円 | 280円 | 80円 |
au
発信
|
着信
|
||
滞在国内
|
日本あて
|
日本以外
|
|
70円
|
195円
|
280円
|
80円
|
ソフトバンク
事業者名 | 通話料(/分) | |||
日本へかける | 滞在国内 | その他の国 | 着信料 | |
MobiFone | 175円 | 70円 | 265円 | 80円 |
VinaPhone | 295円 | 80円 | 295円 | 95円 |
Vietnamobile | 175円 | 70円 | 265円 | 80円 |
Viettel | 295円 | 80円 | 295円 | 95円 |
LINEは音声通話の代替えになるか
LINEの音声通話やメッセージアプリを使えば、キャリアの音声通話は不要だろうという人もいますが、完全に代替えすることはできません。友人知人同士であれば、渡航先のWifi環境を使って、音声通話、メッセージのやり取りは可能ですが、当然ながら、携帯電話宛ての通話はこれでは受けられません。そのため、完全にLINEが音声通話の代替えとなることは不可能です。
楽天モバイル最強
ここまでの説明で、渡航先の海外で電話を使うことで不必要な料金が発生する点は説明しました。またLINEについても、相手先を限定するため、使えないことを説明しました。
ではどうすれば良いのかという最適解が「楽天モバイル」です。
他にも携帯番号を使って音声通話が可能なアプリがありますが、楽天モバイルの場合は標準でRakuten Link(携帯番号で発着信するアプリ)が実装されており、Wifi環境下であればそれを利用することができます。
また、楽天モバイルの場合は、データ通信1GBまでは月額利用料金がゼロとなっています。海外に居住する場合は、ほとんどの月でデータの利用はないと思いますので、月額利用料ゼロは維持費の面で非常のコストパフォーマンスは高いです。
Rakuten Link使い勝手
日本国内では、Rakuten Linkについて賛否両論あるようで、iPhoneでうまく繋がらないなどあるようですが、わたしがこちらで使っていて発生した症状としては、下記のとおりです。
- 携帯SMSが携帯標準アプリで受信したり、Rakuten Linkで受信したりする
- 着信に気づかない
- IP電話への発信ができない
ただ、上記の点については設定の変更や仕様のようにも思いますので、過度に心配する必要はないかと思いおます。
Rakuten Linkを海外で使えば本当に無料なのか
結論としては、「無料」です。
わたしは本格的にRakuten Linkを使い始めて半年ほどですが、利用料金は一度も発生していません。発生したのは、一時的に日本へ帰国した際にアプリを使わずに電話発信した際に発生した分だけです。当然、楽天モバイルのデータ通信を海外で利用することもできますが、当然割高になるため、渡航先の通信環境を使うのが無難です。データ通信については、Wifiまたは渡航先の国の通信キャリアで契約しているモバイル通信を使いましょう。
注意点
楽天モバイルの公式ウェブサイトでも開示されていますが、180日間利用がない場合は、楽天モバイル側から事前通知を行った上で、回線の利用が停止されます。この点、無料だからといって、海外へ持ち出してそのまま放置していると回線が停止されるという事態になります。
楽天モバイル通信サービス契約約款(第35条(利用停止))https://network.mobile.rakuten.co.jp/information/news/service/687/
まとめ
海外で日本の携帯をそのまま使いたいと思う人は多いと思います。日本国内と同じ携帯をアプリを使えば固定費ゼロで、発着信がそのまま使える(Wifi、渡航先通信キャリアと契約している場合)のは、メリットが多いと思います。上手に使って、メリットを活かしましょう。
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